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リハーサルの手順
学校によって、それぞれのやり方があると思います。必ずしも、ここに書いてある通りにやる必要はありませんが、一般的な手順を紹介します。読んでみて、「なんだ、当たり前のことばかりじゃないか。」と思ったら、あなたの学校は、リハーサル成功間違いなしですよ。
１．リハ前の準備
これが一番大切です。「本番」をしっかりやるためには、「リハーサル」が大切。そのリハーサルを、無駄なく有効にするためには、リハーサル前の準備が大切です。
◆道具に名前
大道具から小道具、ＭＤ、カセットテープ等、すべてのものに学校名を記入するか、学校名を書いたラベルを貼ります。これは、必ずやって下さい。また、衣装も出来るだけ学校名がわかる様にし、出来ない場合は管理をしっかりして下さい。壊れやすいものは、クッション等工夫し、運びやすいように、段ボール箱等を用意しましょう。 もちろん、段ボール箱や紙袋等にも、学校名を大きくハッキリ記入します。なお、コンビニ等のポリ袋は、音がして、他校の上演中、移動するときに迷惑になるので、小道具で必要な場合以外は避けましょう。
◆道具リスト
大道具、小道具のチェック用の一覧表を作ります。出来れば、ワープロ等でしっかりしたものを作っておくと良いでしょう。出発前、会場到着後、リハーサル終了後、学校に帰ってからと、４回チェックするのが基本です。
◆照明Ｑシート
照明のきっかけは、覚えているから良いと言う人もいます。もちろん、覚えていないと、台本を見ながらでは、タイミング良く操作はできません。しかし、万が一のアクシデントや、自分の頭を整理するためにも、台本に書き込むのとは別に、照明のきっかけを書き出したものを、作ってみましょう。これを「Ｑシート」といいます。
各学校に配られている「ザ・スタッフ」という赤い本に、詳しいことが書いてありますから、興味のある人は読んでみましょう。ただ、そこの例は専門的で難しいので、自分の学校なりの形式を作ると良いでしょう。
◆音響Ｑシート
照明と同じように、音響にも、専用の「Ｑシート」があります。これも、「ザ・スタッフ」に載っています。
２．リハリハ
「リハーサルのリハーサル」を、略して「リハリハ」といいます。リハーサルを成功させるために、必ずやりましょう。
◆リハ計画
リハーサルの時間は、カリヨンは１：３０、市民ホールは、１：１０の予定です。この中で、大道具の設置や片づけ、照明のチェック、音量のチェック等、すべて行わなければなりません。上演が４０分以上の作品では、まず、通し（最初から終わりまでやってみること）は無理でしょう。
あらかじめやりたい場面をスタッフ･キャストが出し合い、優先順位をつけておきます。特に、リハでしかできないことと、そうでないことをしっかり区別しましょう。台詞がハッキリしないとか、動きが揃わないといったことは、学校に帰ってからでも修正できます。
そして、優先順位の高いものから、順に時間までやっていきます。大体、幕あけとラストが優先順位１番で、照明の変化するところが２番、音響を入れるところが３番、キャストの動きが多いところが４番でしょう。従ってダンスなど、音響と照明、キャストの激しい動きの合わさったところは、最優先になります。あまり、一つのシーンをだらだらやらずに、短く切りながらやった方が良いでしょう。
また、リハーサルと本番でしか触れない照明関係や音響関係の機械に、担当の生徒がしっかり慣れておくこと、また、役者が舞台の広さに慣れることも大切です。時間が許せば、場面にこだわらず、キャスト、スタッフが自由に練習できる時間を、少し取っておくと良いかも知れません。
また、大道具は、リハーサルに直接必要ないものでも、本番でモタモタしないように、実際に準備した方が良いですし、衣装も照明によって、考えていたのと違うイメージになる場合もありますから、きちんとつけた方が良いのですが、立て込みに時間のかかるものや、壊れやすい衣装等もあるでしょうから、どれをどこまでつくるか（平台は組むけど、布はかぶせない等）、どの衣装は付けるかといったことも、決めておきましょう。
◆リハ練習
リハの計画が出来たら、試しにリハリハをやってみましょう。できれば、体育館等を使って、大道具のセットから始め、ストップウォッチ片手に、優先順位に従って、各場面をやってみます。最初はきっと、役者がとまどうでしょう。普段、流れに従って動いているので、急に別の場面になると、立ち位置がわからなくなります。一回やっておけば、リハの時、役者が決められた立ち位置までスムーズに移動できて、無駄な時間がなくなります。
試した結果、予定した内容が時間内に収まらなければ、リハの計画を修正します。
これらは、決して無駄になりません。必ず本番にも活きてきます。しっかり、取り組んで下さい。
３．リハーサル当日
当たり前のことですが、予定時間より、少し早めに会場に行きましょう。そして、会場に付いたら簡単なミーティングをして、もう一度、手順や役割分担を確認します。 大道具は、前日にトラックで運び込まれていますから、必要なものがあるか、壊れていないかもチェックしましょう。発声練習等や大道具の準備もしたいでしょうが、前の学校の邪魔にならないように、充分気をつけて下さい。
◆挨拶
会場の受付の方や、お世話になる係の方に、きちんと挨拶をします。なるべく、「あのぉ・・・」ではなく、名前でお呼びしましょう。担当の方は、カリヨンホールが、○○さん（照明）、市民ホールが、□□さん（照明）、△△さん（音響）、◇◇さん（舞台）です。特に、照明や音響等の係生徒は、それぞれの担当の方に「○○中学校の音響責任者の▽▽です。よろしくお願いします。」としっかり挨拶します。
◆諸注意
リハーサルの時の注意を書いておきます。
� ”饌罎覗�らない。
これは、安全のため、絶対に守って下さい。急いでいても、走ってはいけません。もちろん、演技で走るのは別です。
�◆‐般世両紊臆爾蹐靴肪躇佞垢襦�
照明は、前日までに準備してありますが、修正のため、舞台につってある照明設備を降ろすことがあります。係の方が声をかけてくれますが、このときは、原則として舞台の上にいてはいけません。これも、安全のため、必ず守って下さい。
�� 勝手に触らない。
会場の機具やスイッチ、他校の荷物等に、勝手に触ってはいけません。場合によっては、みんなの命に関わることもあります。また、自分たちの荷物や貴重品の管理もしっかりして下さい。
�ぁ，錣�らないことは聞く。
これが、とても大切です。演劇部員といっても中学生です。特に、一年生は、何もわからないでしょう。遠慮せず、先生や係の方に質問して下さい。自分の勝手な判断で動くことは、慎みましょう。もちろん、質問するときの言葉遣いには、充分注意して下さい。
５．責任者を決めて下さい。
先生がいないと何もわからないのでは、リハーサルが進みません。最低限、照明、音響、道具の責任者を決め、先生が、係の方と打合せをしていたり、舞台を離れているときでも、ある程度のことが、進められるようにしておきましょう。
◆仕込み
リハーサルが始まったら、まず、仕込み（準備全般をこう呼びます。）です。道具の担当者は、すぐ舞台へ、照明担当者は、調光室へ、音響担当者は、調光室か袖か、学校によって違いますが、所定の場所で機械のチェックをします。部員数が少ない場合は、全員で大道具の準備をしなければならないかも知れません。その場合は、係の方を待たすことになりますから、係の方に断って下さい。
大道具の仕込みと照明のチェックは、順番が微妙です。ある程度、照明のチェックが終わってから、大道具を準備する場合と、大道具の位置を決めて、そこに照明が来るように調節する場合とあり、学校によって、違う場合もあります。照明担当の方と打ち合わせて、動きを決めて下さい。
大道具は、床が傷つきますから、引きずらないようにして下さい。大道具を置く場所が決まったら、ビニールテープでマークします（場見＝バミ、場ミリ等といいます）。バミは目立たない色のテープを使い、自分の学校の名前をマジックで書いて、その上から、更に透明なテープを貼るのがマナーです。あまりたくさん貼らず、最小限にしてください。他校のバミテープに、触ってはいけません。万一、他校のバミテープをずらしてしまった場合は、勝手な判断で張り直さずに、必ず、申し出て下さい。
また、楽屋や舞台で、自分たちのではない道具や衣装を見かけたら、先生に報告して下さい。
◆照明チェック
照明の明るさや色、スポットやサスの当たる位置の確認調整をします。準備が出来たら、実際に役者を動かして、きっかけに従って、照明の練習に入ります。ホールの照明は、学校のようにつける、消すだけでなく、明るさを調節できます。必要なメモリの数値などを、台本やＱシートに、きちんと記録しておきましょう。
◆音響・発声チェック
実際に音を流してみて、大きさの調節をします。必ず、客席に人をおいて確認して下さい。また、キャストも自分の声が届くかどうか、客席で聞いて貰いましょう。特に、台詞を言いながら音楽を流すシーンでは、必ずその役者にしゃべって貰いながら、台詞がきちんと聞こえる様に調整しましょう。もちろん、音量を下げるのではなく、役者が声を大きくしなければいけない場合もあります。
特に、音楽を切る時に、無神経な学校があります。突然、「ブチッ」と切れるのはお客さんに不快感を与えるので、わざとやる場合以外は、適切なフェードアウト（だんだん小さくする）を心がけ、しっかり練習して下さい。
また、ホールで使う音響機具は、ミキサーといって、音の大きさを自由に変えたり、いくつかの音を重ねて流したりできますが、ＣＤ用、カセット用、ＭＤ用等の、それぞれのつまみとは別に、主音量というつまみがあります。これは、原則的に上演中は触りません。主音量は、一旦レベルを決めたら一定にしておいて、それぞれのつまみで、調節するのが基本です。逆に、主音量の設定が変わると、出るはずの音とは違う大きさになってしまいます。主音量とそれぞれのつまみと、両方の目盛りの数値を、しっかり記録しておきましょう。
また、ホールによっては、主音量の標準のレベルを決めているところもあります。都合で変更した場合は、次の学校のために、きちんと戻しておいて下さい。よくわからない場合は、係の方に質問して下さい。
◆きっかけの確認
市民ホールでは、照明を操作するのは、係の方です。また、調光室では、モニターを通してしか、音を聞くことが出来ません。暗転時の舞台の明るさ等、学校で考えたきっかけでは、うまく照明や音響が変えられないこともあります。その場合、不安なままカンでやらずに、先生と相談して演出上可能な範囲で、わかりやすいきっかけに変えましょう。
カリヨンホールは、調光室の窓を開けて、台詞や音を直接聞くことが出来ますし、暗転時も完全に暗くならないので、きっかけは掴みやすいです。ただ、逆に調光室の会話が、客席に聞こえてしまいます。去年も上演中に、指示の声が漏れていたので、充分注意して下さい。
◆場面練習
音響や照明と関係なくても、ポイントとなる重要なシーンや、動きが多く、舞台の広さに慣れておきたいシーンは、時間の許す範囲でしっかりやっておきましょう。
◆片づけ
リハーサルが終わったら、次の学校のために素早く片づけをしましょう。ただし、慌てて怪我をしたり、道具を壊したりしないように、できれば、リハリハで片づけの練習もしておくと良いでしょう。
大道具は、係の方の指示に従って、会場に置いていくことになりますが、小道具は原則として持ち帰ります。会場を出る前に、次の団体に邪魔にならない場所で、忘れ物がないか、道具のリストで必ずチェックをして下さい。
◆最後に
解散前に、簡単なミーティングを行い、疑問点や本番前に修正、準備しておくことがないか確認します。帰る準備がすべて終わったら、もう一度、会場の方々に、しっかりと明るい挨拶をします。みんなの笑顔は、きっと本番で係の方にパワーを与え、舞台の成功につながりますよ。
さあ、これで、リハーサルは終わりました。明日は本番です。リハーサルがうまくいけば、きっと本番もうまくいきます。みんなで力を合わせ、素晴らしい舞台を創り出しましょう！
学校によって、それぞれのやり方があると思います。必ずしも、ここに書いてある通りにやる必要はありませんが、一般的な手順を紹介します。読んでみて、「なんだ、当たり前のことばかりじゃないか。」と思ったら、あなたの学校は、リハーサル成功間違いなしですよ。
１．リハ前の準備
これが一番大切です。「本番」をしっかりやるためには、「リハーサル」が大切。そのリハーサルを、無駄なく有効にするためには、リハーサル前の準備が大切です。
◆道具に名前
大道具から小道具、ＭＤ、カセットテープ等、すべてのものに学校名を記入するか、学校名を書いたラベルを貼ります。これは、必ずやって下さい。また、衣装も出来るだけ学校名がわかる様にし、出来ない場合は管理をしっかりして下さい。壊れやすいものは、クッション等工夫し、運びやすいように、段ボール箱等を用意しましょう。 もちろん、段ボール箱や紙袋等にも、学校名を大きくハッキリ記入します。なお、コンビニ等のポリ袋は、音がして、他校の上演中、移動するときに迷惑になるので、小道具で必要な場合以外は避けましょう。
◆道具リスト
大道具、小道具のチェック用の一覧表を作ります。出来れば、ワープロ等でしっかりしたものを作っておくと良いでしょう。出発前、会場到着後、リハーサル終了後、学校に帰ってからと、４回チェックするのが基本です。
◆照明Ｑシート
照明のきっかけは、覚えているから良いと言う人もいます。もちろん、覚えていないと、台本を見ながらでは、タイミング良く操作はできません。しかし、万が一のアクシデントや、自分の頭を整理するためにも、台本に書き込むのとは別に、照明のきっかけを書き出したものを、作ってみましょう。これを「Ｑシート」といいます。
各学校に配られている「ザ・スタッフ」という赤い本に、詳しいことが書いてありますから、興味のある人は読んでみましょう。ただ、そこの例は専門的で難しいので、自分の学校なりの形式を作ると良いでしょう。
◆音響Ｑシート
照明と同じように、音響にも、専用の「Ｑシート」があります。これも、「ザ・スタッフ」に載っています。
２．リハリハ
「リハーサルのリハーサル」を、略して「リハリハ」といいます。リハーサルを成功させるために、必ずやりましょう。
◆リハ計画
リハーサルの時間は、カリヨンは１：３０、市民ホールは、１：１０の予定です。この中で、大道具の設置や片づけ、照明のチェック、音量のチェック等、すべて行わなければなりません。上演が４０分以上の作品では、まず、通し（最初から終わりまでやってみること）は無理でしょう。
あらかじめやりたい場面をスタッフ･キャストが出し合い、優先順位をつけておきます。特に、リハでしかできないことと、そうでないことをしっかり区別しましょう。台詞がハッキリしないとか、動きが揃わないといったことは、学校に帰ってからでも修正できます。
そして、優先順位の高いものから、順に時間までやっていきます。大体、幕あけとラストが優先順位１番で、照明の変化するところが２番、音響を入れるところが３番、キャストの動きが多いところが４番でしょう。従ってダンスなど、音響と照明、キャストの激しい動きの合わさったところは、最優先になります。あまり、一つのシーンをだらだらやらずに、短く切りながらやった方が良いでしょう。
また、リハーサルと本番でしか触れない照明関係や音響関係の機械に、担当の生徒がしっかり慣れておくこと、また、役者が舞台の広さに慣れることも大切です。時間が許せば、場面にこだわらず、キャスト、スタッフが自由に練習できる時間を、少し取っておくと良いかも知れません。
また、大道具は、リハーサルに直接必要ないものでも、本番でモタモタしないように、実際に準備した方が良いですし、衣装も照明によって、考えていたのと違うイメージになる場合もありますから、きちんとつけた方が良いのですが、立て込みに時間のかかるものや、壊れやすい衣装等もあるでしょうから、どれをどこまでつくるか（平台は組むけど、布はかぶせない等）、どの衣装は付けるかといったことも、決めておきましょう。
◆リハ練習
リハの計画が出来たら、試しにリハリハをやってみましょう。できれば、体育館等を使って、大道具のセットから始め、ストップウォッチ片手に、優先順位に従って、各場面をやってみます。最初はきっと、役者がとまどうでしょう。普段、流れに従って動いているので、急に別の場面になると、立ち位置がわからなくなります。一回やっておけば、リハの時、役者が決められた立ち位置までスムーズに移動できて、無駄な時間がなくなります。
試した結果、予定した内容が時間内に収まらなければ、リハの計画を修正します。
これらは、決して無駄になりません。必ず本番にも活きてきます。しっかり、取り組んで下さい。
３．リハーサル当日
当たり前のことですが、予定時間より、少し早めに会場に行きましょう。そして、会場に付いたら簡単なミーティングをして、もう一度、手順や役割分担を確認します。 大道具は、前日にトラックで運び込まれていますから、必要なものがあるか、壊れていないかもチェックしましょう。発声練習等や大道具の準備もしたいでしょうが、前の学校の邪魔にならないように、充分気をつけて下さい。
◆挨拶
会場の受付の方や、お世話になる係の方に、きちんと挨拶をします。なるべく、「あのぉ・・・」ではなく、名前でお呼びしましょう。担当の方は、カリヨンホールが、○○さん（照明）、市民ホールが、□□さん（照明）、△△さん（音響）、◇◇さん（舞台）です。特に、照明や音響等の係生徒は、それぞれの担当の方に「○○中学校の音響責任者の▽▽です。よろしくお願いします。」としっかり挨拶します。
◆諸注意
リハーサルの時の注意を書いておきます。
� ”饌罎覗�らない。
これは、安全のため、絶対に守って下さい。急いでいても、走ってはいけません。もちろん、演技で走るのは別です。
�◆‐般世両紊臆爾蹐靴肪躇佞垢襦�
照明は、前日までに準備してありますが、修正のため、舞台につってある照明設備を降ろすことがあります。係の方が声をかけてくれますが、このときは、原則として舞台の上にいてはいけません。これも、安全のため、必ず守って下さい。
�� 勝手に触らない。
会場の機具やスイッチ、他校の荷物等に、勝手に触ってはいけません。場合によっては、みんなの命に関わることもあります。また、自分たちの荷物や貴重品の管理もしっかりして下さい。
�ぁ，錣�らないことは聞く。
これが、とても大切です。演劇部員といっても中学生です。特に、一年生は、何もわからないでしょう。遠慮せず、先生や係の方に質問して下さい。自分の勝手な判断で動くことは、慎みましょう。もちろん、質問するときの言葉遣いには、充分注意して下さい。
５．責任者を決めて下さい。
先生がいないと何もわからないのでは、リハーサルが進みません。最低限、照明、音響、道具の責任者を決め、先生が、係の方と打合せをしていたり、舞台を離れているときでも、ある程度のことが、進められるようにしておきましょう。
◆仕込み
リハーサルが始まったら、まず、仕込み（準備全般をこう呼びます。）です。道具の担当者は、すぐ舞台へ、照明担当者は、調光室へ、音響担当者は、調光室か袖か、学校によって違いますが、所定の場所で機械のチェックをします。部員数が少ない場合は、全員で大道具の準備をしなければならないかも知れません。その場合は、係の方を待たすことになりますから、係の方に断って下さい。
大道具の仕込みと照明のチェックは、順番が微妙です。ある程度、照明のチェックが終わってから、大道具を準備する場合と、大道具の位置を決めて、そこに照明が来るように調節する場合とあり、学校によって、違う場合もあります。照明担当の方と打ち合わせて、動きを決めて下さい。
大道具は、床が傷つきますから、引きずらないようにして下さい。大道具を置く場所が決まったら、ビニールテープでマークします（場見＝バミ、場ミリ等といいます）。バミは目立たない色のテープを使い、自分の学校の名前をマジックで書いて、その上から、更に透明なテープを貼るのがマナーです。あまりたくさん貼らず、最小限にしてください。他校のバミテープに、触ってはいけません。万一、他校のバミテープをずらしてしまった場合は、勝手な判断で張り直さずに、必ず、申し出て下さい。
また、楽屋や舞台で、自分たちのではない道具や衣装を見かけたら、先生に報告して下さい。
◆照明チェック
照明の明るさや色、スポットやサスの当たる位置の確認調整をします。準備が出来たら、実際に役者を動かして、きっかけに従って、照明の練習に入ります。ホールの照明は、学校のようにつける、消すだけでなく、明るさを調節できます。必要なメモリの数値などを、台本やＱシートに、きちんと記録しておきましょう。
◆音響・発声チェック
実際に音を流してみて、大きさの調節をします。必ず、客席に人をおいて確認して下さい。また、キャストも自分の声が届くかどうか、客席で聞いて貰いましょう。特に、台詞を言いながら音楽を流すシーンでは、必ずその役者にしゃべって貰いながら、台詞がきちんと聞こえる様に調整しましょう。もちろん、音量を下げるのではなく、役者が声を大きくしなければいけない場合もあります。
特に、音楽を切る時に、無神経な学校があります。突然、「ブチッ」と切れるのはお客さんに不快感を与えるので、わざとやる場合以外は、適切なフェードアウト（だんだん小さくする）を心がけ、しっかり練習して下さい。
また、ホールで使う音響機具は、ミキサーといって、音の大きさを自由に変えたり、いくつかの音を重ねて流したりできますが、ＣＤ用、カセット用、ＭＤ用等の、それぞれのつまみとは別に、主音量というつまみがあります。これは、原則的に上演中は触りません。主音量は、一旦レベルを決めたら一定にしておいて、それぞれのつまみで、調節するのが基本です。逆に、主音量の設定が変わると、出るはずの音とは違う大きさになってしまいます。主音量とそれぞれのつまみと、両方の目盛りの数値を、しっかり記録しておきましょう。
また、ホールによっては、主音量の標準のレベルを決めているところもあります。都合で変更した場合は、次の学校のために、きちんと戻しておいて下さい。よくわからない場合は、係の方に質問して下さい。
◆きっかけの確認
市民ホールでは、照明を操作するのは、係の方です。また、調光室では、モニターを通してしか、音を聞くことが出来ません。暗転時の舞台の明るさ等、学校で考えたきっかけでは、うまく照明や音響が変えられないこともあります。その場合、不安なままカンでやらずに、先生と相談して演出上可能な範囲で、わかりやすいきっかけに変えましょう。
カリヨンホールは、調光室の窓を開けて、台詞や音を直接聞くことが出来ますし、暗転時も完全に暗くならないので、きっかけは掴みやすいです。ただ、逆に調光室の会話が、客席に聞こえてしまいます。去年も上演中に、指示の声が漏れていたので、充分注意して下さい。
◆場面練習
音響や照明と関係なくても、ポイントとなる重要なシーンや、動きが多く、舞台の広さに慣れておきたいシーンは、時間の許す範囲でしっかりやっておきましょう。
◆片づけ
リハーサルが終わったら、次の学校のために素早く片づけをしましょう。ただし、慌てて怪我をしたり、道具を壊したりしないように、できれば、リハリハで片づけの練習もしておくと良いでしょう。
大道具は、係の方の指示に従って、会場に置いていくことになりますが、小道具は原則として持ち帰ります。会場を出る前に、次の団体に邪魔にならない場所で、忘れ物がないか、道具のリストで必ずチェックをして下さい。
◆最後に
解散前に、簡単なミーティングを行い、疑問点や本番前に修正、準備しておくことがないか確認します。帰る準備がすべて終わったら、もう一度、会場の方々に、しっかりと明るい挨拶をします。みんなの笑顔は、きっと本番で係の方にパワーを与え、舞台の成功につながりますよ。
さあ、これで、リハーサルは終わりました。明日は本番です。リハーサルがうまくいけば、きっと本番もうまくいきます。みんなで力を合わせ、素晴らしい舞台を創り出しましょう！
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 発表会当日の行動 |
