偽演劇部日記
離島生活 34
rin
2008年4月13日(日曜日) 19:54

秋、再び文化祭の季節。
2回目は島の人たちからの要望ということで「中学生らしいものを」。小野川先生の「Good by My…」を上演することに。
生徒達の熱演に、大変な拍手をいただきました。
この時点で、このときの2年生たちが春から高校生です。
時の流れることの早い早い。
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閑話休題 33
rin
2008年1月03日(木曜日) 21:25
暑中見舞いにプリクラの写真を貼ってくださったのですが…。
志野先生のお話は伏線でまた後ほど。
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遠流生活 32
rin
2008年1月02日(水曜日) 18:49
でも偽演劇部日記はまだ17年の正月時点です。ああでもあと丸3年で追いつきますね(笑)
というわけで17年正月、当時酉年、第55回東京都中学校連合演劇発表会の桃色のプログラムが届きました。都内各地から集まってきた28校が渋谷の児童会館に集います。1日だけですが、初日だけでも見学に行きたいと思っていました。
年末年始は実家に帰省していたので、久しぶりに島に帰って来ると、意外なほど寒くなっていたので驚きました。
いやあ、内地は寒い寒い、でもこの年は島も寒かったです。
この頃、大阪の河内先生を志野英乃先生から紹介していただき、青雲書房さんの「中学校の出会いと別れ・短編劇集 中学校劇作シリーズ 10(ISBN 4-88079-099-0)」に執筆しないかとお話をいただきました。とりあえず何か送ってごらんなさいとおっしゃっていただいたので春から書いていた「式根島の蛇は噛まない」を短くして送らせていただきました。
これがのちに出版されるものになります。ちなみにこの日記の大家さんであるSHIGE先生は、「僕の作家デビューがもっと早ければ、あそこに掲載されていたのは僕だったのになあ…」と飲むたびに(というのは言い過ぎか。3回くらいです)言っていたことは内緒です。
(ご本人から訂正が入りましたが、酒の席で2回は言っていました(笑))
そんな酉年。1月9日に、 第55回東京都中学校連合演劇発表会の初日を見学して参りました。初日に発表した学校は7つ、いつになく戦争物が多く、(そういえば戦後60年目なんだなあ)などと感慨深く感じたのでした。
ちなみにその次の年の連合演劇発表会は荒天で船が出なくて3日間連続観劇したのでした。朝、他の先生方に会うたびに「今日もいるよ!」とまるで座敷わらしのような扱いを受けたのでした。
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遠流生活 31
rin
2007年12月31日(月曜日) 12:18
やっとできた脚本で、生徒達と初の読み合わせを行いました。保健の先生が飛び入りしてくれたりして、生徒達は大喜び。
これがのちに青雲書房のシリーズに入れていただくことになる『式根島の蛇は噛まない』でした。(詳細は32で)
・・・ところが、当時は10分前後のコメディに取り組んでいたせいか、シリアスな脚本を見て、「つまらないから嫌だ」と生徒に言われてしまい、ちょっとがっくり。
自分が書いた脚本に関して言うのもおかしいのですが、面白くない脚本ではないと思うんですけれどねえ・・・。(笑)
多分、本気でやればなかなかいいものになる脚本だと思っているんですけれど・・・。島で暮らす中学生達のちょっと切ないお話し、なんですが。と、思っていたところ、今年度九州天草東高校の先生から申し込みがあって文化祭の学年劇に使っていただいたそうです。ありがたい。
8月は中学校演劇の指導者大会なるものに参加するために、上京しようかと計画。
16年、早くも2学期がやってきます。
9月は敬老会に参加のための脚本を書いてみました。教員と生徒のそろぞれの有志で参加します。水戸黄門S島バージョンでした。
軽いお笑いで、当日はアドリブでなんとかなるという予定です。
水戸黄門のテーマを探すのが一番大変でした。(笑
10月は4日に予定されていた運動会が天候の都合で10日間も延期され、月末には台風23号の影響で海底送水管が6月に続き再び破損するなど、天災に見舞われた波乱の10月でした。
新潟では新潟中越地震(23日)が襲い、日々被害が広がっている情報が入るにつけ、一日も早い復旧を心からお祈りしています。
台風が過ぎ去ると、急に寒くなってきました。
生徒達はあまり厚着をしませんね。
さて、運動会が終わると、合同学芸会が近づいて来ました。
怪しいサスペンス&コメディです。
通し練習が始まってきてようやく、生徒達はコメディの難しさが分かってきたようです。
とはいえ、さすがに保育園の頃から舞台にあがっていただけのことはあって筋のいい役者がつぶぞろいなので、演出家としては手応えがあって大変面白いです。
一方、合同学芸会が近づいて来ました。合同学芸会とは、小学校・保育園・中学校が合同で行う島を挙げての行事です。生徒は全員出場になります。
我らが中学校は全員が生まれて初めてのコメディー挑戦とあって、早いセリフ回しや動きに慣れないまま11月に突入してしまいました ようやくセリフが入り、細かい演技の指導が入るようになりました。主役の一人、全体の突っ込み役を演じる刑事Aが全ての鍵を握っています。もともとおとなしく穏やかなA君に、「もっとハジケテ」「もっと恥ずかしいという思いを捨ててみて」と繰り返すのですが、なかなか演技にキレがでません。
他のメンバーも心配して「ここはこうしたら」と声をかけ合います。大道具・小道具の準備も各担当により順調に終わり、本番まで残りわずかとなっています
衣装を着て、照明・音楽をつけての最終稽古が始まりました。初めて規定時間以内の記録が出たとき、全員で思わず拍手が出ました。
コメディーの中心になる3人の刑事の登場シーンでの動きがようやくぴたりと合うと、見守っている先生方から思わずため息が漏れます。
徐々に出来上がっていく自分たちの舞台に、自身で自信がついてきているのがわかります。
音楽の練習も何度も繰り返し、皆それなりに疲れていますが、それもすべては日曜日の舞台のため。
11月14日。最初の島の学芸会は無事に終了致しました。
保育園の園児から中学生までが同じ日に同じ場所で演技をするという会でして、登場するだけで「カワイイ!」と歓声が上がる保育園の可憐な踊りや演技、生き生きとした小学校の演技(なんと予定時間の倍まで伸びた学年もありましたし、高学年さんは中学校よりも長い40分)、熱心で、当日になって新しい演技やアイデア、アドリブなどを加えたまさに「ライブ」のイキオイがありました。
我々中学校は、時間厳守を一つの目標にしておりましたので、持ち時間35分の中、当日なんと29分。
上がったのか、早すぎるくらいでした。
嵐のような11月でしたが、無事に終わることが出来ました。
学芸会を終えて、全校生徒9人がそれぞれ成長してくれた姿を見ることができて、非常に嬉しく感じました。
はい、それではみなさんよいお年を。
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遠流生活 30
rin
2007年12月22日(土曜日) 13:37
新生活開始の4月、新しき我が校では、全生徒数が一桁という、大変少ない人数の為、文化系部活動を作ることができないという状況がありました。でもまあくじけないりん先生は選択教科に演劇を組み込むことにしようと思いたちました。
2人でも入ってくれれば部活レベルで活動できる予定なのですが・・・。と、思ったところ4名集まってくれたので、偽演劇部が発足(この日記のタイトルの元ネタがこのときの団体名です)
5月、部員?4名と簡単なエクササイズと腹式呼吸の説明を行って、短い脚本から練習を始めました。
みんな実際に声を出すことが楽しくて仕方がないらしく、大笑いをしながら第1回目の選択授業は終わっていったのでした。
5月 後半、修学旅行も無事に終わり、秋の都大会予選参加に向けてとうとう脚本を準備いたしました!・・・と思ったのですが、やはり島から船を乗り継いで東京都内(当時の都大会会場は渋谷)に出場することは不可能ということで、あきらめなくてはいけませんでした。残念だなあ。
実際、この島の子たちは島の文化祭やその他の機会で、けっこう大人の前で歌を歌ったり劇をすることが好きなようです。(おひねりとか飛んでくるそうです)
ほかの島でも、子供の数が少ないことなどからか、島では舞台度胸がある子どもが多い印象があります。はてさて、このあとりん先生はどうなるのでしょうか。
漂流教室 29
rin
2007年9月09日(日曜日) 13:23

東京都S島村立S島中学校。
島? 東京に島、ありましたっけ?
ああ、あったあった!!ってえええ?
不勉強なもので、そのS島ってドコでしょうか?と訪ねると校長先生も私もよく知りませんと曖昧なお返事。東京都の教育公務員は最初の異動で島嶼僻地への異動が義務づけられているのですが、実際は空きがそうそうあるものでもなく、本当に勤務できるのは幸運な一握りの人間だけだったりします。しかし数年前のことなので情報も少なく、親戚などが調べてくれた断片的な情報はなんだか頼りないままで、まあ独身のうちでないと行けないよなー、と腹を決めます。
全校生徒10名以下(その年は8名という話だった)に小さな学校にりん先生N中から異動になります。
・・・島かあ〜。

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虎駆夜空 28
rin
2007年9月09日(日曜日) 13:00

「スワローズは夜空に舞って」は中学校演劇界屈指の名作の誉れ高い作品で、舞台は70年代のスワローズ優勝のとき。
そのときの酒の勢いで、「今年が舞台なら、タイガースですよね〜」(*阪神タイガースが久しぶりに優勝した年だった)「え〜、んじゃあ、お前画いて見ろよ〜」「ん〜、じゃあ書いてみますよ〜?いいんですか?」「志乃先生はそーいうのおおらかな人だからだいじょうぶだよ〜。何かあったら俺が間に立ってとりもってやる!」とかなんとか。
で、おうちに帰ってから一気に書き上げたのが「タイガースは夜空を駆ける」でした。いやー、それをシゲ先生やA先生、そして志乃先生に送るんだから、若いって素晴らしいですよね。
こちらの中学校演劇のキャンパス・脚本集にエンディングの違うバージョンと、シゲ先生の潤色したバージョンの4作を収録していただいています。翌年に東京都中学校演劇教育研究会の創作脚本集にも収録していただきました。別なとこで、「あ、あのりんさんって貴方だったの?」などと言われることになりますが、それはまた別の話でございます。
さて、学校の先生になって3年目が静かに終わっていこうとしています。身辺整理がはじまりました。次はどこに異動になるのでしょうか。人生初めての異動です。
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初合評会 27
rin
2007年1月21日(日曜日) 01:14

これ、参加費取られるんです(笑)。
というか、普通にお店で食事しながらなので、普通の打ち上げです。その飲食代を普通に支払うのですが、最初だったもんで「えー」という感じ。6時半くらい開始だったと思いますが、指定の店に行くと、すでに人が集まっておりました。
(平成19年現在、この合評会の方針は変更の予定らしいです。)過去に参加した顧問としては、基本的に最初の一時間くらいはジュース程度で、順に顧問の自評、他の方からの質疑応答・指導ご鞭撻で時間を取って貰いたいと思いました。正直偉い先生方の顔とお名前が一致しない中、学校に帰って生徒達に「持って帰るもの」は何だろう、と必死なもんで、あの形式だとどうも。幹部の皆様、合評会のやりかたについては、どうぞ再考お願いいたします。
まあ、N中についての評価は、「なんだあれは」「あんなもん劇じゃない」というとこからはじまって(笑)「でも、あれは面白かったな」と言っていただきました。役者の評価が高く(男子部員がいるというだけで、非常に強みであったのです)、それぞれお褒めの言葉をいただきました。
演出上に関しての問題は顧問が改正すればよい点なので、N中まあまあの合格点だぞ、ということで夜中の渋谷をあとにしたのでした。季節は1月。
りん先生は3月いっぱいで異動が決まっていました。
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渋谷上演 26
rin
2007年1月16日(火曜日) 20:03

主人公は男天使のA。入学早々その才能を見せて、わたしに演劇をさせたA。おじいちゃん役はいつも陽気なB。でも本当は繊細なところがあるんだよな。おばあちゃん役は美少女のCで、この劇の為に家族が白髪のカツラを買ってくれたんだよね。
区大会で、死に神天使の女の子の方をを演じていた主人公格のDを、本来所属していたバスケ部の試合に焦点を合わせるために1年生女子に変更するということも行った。まあ、どこの学校でも、1月に都大会があるという時期的な状況もあって、似たようなことはあると思う。ベストメンバーが1,2年生だけで揃うことも難しいし、それらのメンバーがすべて最高の調子で区大会と都大会、両方にバイオリズムを持ってくることはヤハリ困難だ。
生徒は泣かせちゃったけどな。
区大会でヒロインを演じた生徒Dは2年生。助っ人部員だった。セリフを完全に覚えてキレのいい突っ込みをしてくれた。ただ、演劇部とバスケ部のエースを両立できるほどには器用な子ではなかった。一つのことになら、一生懸命になれるんだけど、彼女からバスケを取るわけにはいかなかったし、バスケから彼女を取るわけにもいかなかった。
そんなわけでした。
不器用だから中学生しているんだよ。
それでいいんだと思いつつ、急に代役を命じられた1年生のEはしっかり者で、よく期待に応えてくれた。前の2年生のやったものではない、自分なりのヒロイン像をつくってくれた。たった一人の1年生。たいへんなことを一人で一生懸命背負ってて、細い体のどこにそのエネルギーがあるんだろうって、先生はいつも思っていました。
このころ、校長によく言われていたのだが、「顧問のあなたの力ではない。結果がなにか出たとすれば、それはすべて生徒の力だ」と、その通りの舞台となる。
もう一人2年生で、脇役の悪役を演じてくれた2年生の女子生徒Fは、本当は自分がその降板したヒロインの代役を演じたかったのだと思う。わかっていたのだが、3月に異動することになっていた自分には、全体を見ることができる生徒を残す必要があったのである。舞台監督を頼み、敢えて裏方を中心に見て貰った。
彼女も、本当は何回か泣いたんじゃないのかな。
生徒会長のGも、区大会が終わってから急に頼まれた役を、コメディータッチで演じきってくれた。絶賛だったぞ、あれ。普段は生真面目を絵に描いたような好青年なのに、「劇では自分以外の人になれました」といつも笑顔でみんなを明るくひっぱっていってくれた。本当に実力があるのはお前みたいなやつなんだ。降板したけど、区大会に遅刻してわたしに胸ぐら捕まれた生徒Eも、本番では一生懸命演じてくれた。みんないい子だ。
せんせいはみんな知っているのさ。
気が付かないふりをしているだけでさ。
そんなことが走馬燈のように頭を過ぎ去ります。
舞台はちょうど45分。
規定時間内に終わり、安堵のため息。
渋谷に、夕闇が迫ってきます。
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