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管理人ブログ - 発表会本番

発表会本番

カテゴリ : 
演劇コラム
執筆 : 
shige 2005/7/27 23:07
 今日は、八王子の交流会当日。9:00集合の予定だったが、着いたのは、8:10頃。会場にはいるとすでに、3校が来ていた。

 「おはようございまーす。」

 松が谷中の生徒が挨拶してくれた。やがて、次々と各学校がやってきて、元気よく挨拶をしてくれる。Fにも、先生でも生徒でも、見かけたら挨拶するように言っていたが、気圧されて蚊の鳴くような声だ。

 「ア!エ!イ!ウ!エ!オ!ア!オー!」
 「アメンボ赤いなアイウエオー!」

 暫くすると、あちこちで、発声練習が始まる。ものすごい雰囲気に、またまた、Fは顔が引きつって固まってしまう。

 「お前も、発声しとけよ。」
 「あっ、はい・・・。」

 仕方がないので、なるべく、人のいないところを選んで、私に続いて、発声練習をさせる。しかし、周りが気になって、声がなかなか出ないうちに時間切れ。

 由木中の発表は、午後3時頃。それまでは、他の学校の見学だ。

 「いいか、他の学校は、上級生が出るから、3年生なら、演劇2年3ヶ月やってる。27ヶ月だ。お前は、3ヶ月だから、9倍やってるんだ。上手くて当たり前だし、Fが上手かったら、相手が困るだろ?」
 「はい。」
 「だから、他の学校の演技見て、自分と比べることないから。でも、しっかり見て、勉強するんだよ。」
 「はい!」

 全く、数学教師は、すぐ数字で説明したがるから困ったものだ(笑)。でも、取りあえず、少し落ち着いたようだ。

 上演が始まる。去年の7校から11校に参加校も増え、内容も去年に比べて、数段良くなっている。これなら、身内の発表会というより、夏の発表会として公開しても、おかしくないだろう。

 特に、昨年度、都大会に出場した、由井中、別所中と一昨年まで2年連続で都大会に出場していた松が谷中は、3校とも、顧問が異動したにもかかわらず、それぞれの個性を生かした素晴らしい舞台だった。

 横を見ると、Fも、ニコニコしながら見ている。他の学校を見て、落ち込むのではないかという心配は、どうやら杞憂に終わったようだ。

 昼休み。先生方は、まとまって食事を取っていたが、私は断ってFと一緒に取った。

 午後の発表が始まり、由木中の一つ前になった。写真撮影を他の先生方にお願いして、楽屋に行く。

 取りあえず、セリフだけ1回通してみる。2ヶ所飛んでいたので、確認する。さらに動きを付けて、ポイントをやってみる。

 「うん、すごくいいよ。OK。」
 「はい。」
 「いいか、さっきもいったけど、上手くやろうとしなくていいから、だけど、どんなことが起きても、みっちゃんで居続けること。それだけ出来れば、成功だぞ。」
 「はい。」

 ショウ・マスト・ゴー・オン。堺中の時にも、いつも言っていたことだ。

 楽屋から、ロビーに戻ると、Fのお母さんが来てくれていた。

 「こんにちは。」
 「おかあさん。」
 「先生、どうも。」
 「少し、緊張し照るみたいです。」
 「あんた、みんな、カボチャだと思いなさい。カボチャカボチャ!」

 お母さんが、明るく励ましてくれる。その後、外の景色を長めながら、3人で、とりとめもない話しをして過ごす。お陰で、Fの緊張がだいぶほぐれてきた。

 ホールから拍手が聞こえてきた。前の舞台が終わったようだ。裏から、袖に入り、円陣・・・じゃないか、棒陣を組む。

 「ファイト!」
 「オー!」

 初めてやったのに、ちゃんとタイミング良く乗ってくる。やっぱり、大した子だ。

 「いつでも、OKでーす。」

 音響なし、照明は付けっぱなし、大道具なし。ある意味、私が目標としてきた純粋な演技が実現した形だ。

 ブザーが鳴る。

 「次は、由木中学校の『みっちゃん』。ご指導は重盛健一郎先生です。」

 あんまり、ご指導してあげてないナーと思ってるうちに幕が開く。

 「わああああああああ!!遅れちゃったあああああ!!!」

 よし、もう大丈夫!客席の反応も悪くない。あっという間に3分の舞台が終わる。幕が閉まり始め、客席から大きな拍手とどよめきが起きる。多分、他の学校の部員も、一人芝居を見たのは、初めてだったのだろう。

 「あの子、面白いねー。」
 「生徒が、うちに欲しいっていってたわよ。」

 先生方も、笑顔で声をかけてくれる。本人も終わって握手をしたとき、ニコニコしていた。どうやら、彼女の演劇の最初の思い出は、楽しいものになったようだ。
 
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